理想の耳鼻咽喉科クリニックをめざして

 開院して10年を経て

私は、祖父、父、叔父たち、兄弟たち、従兄弟たちすべて耳鼻科医の中に育ち、幼い頃より耳鼻咽喉科医の姿には
慣れ親しんでいるつもりでしたが、 私が医師になり大学病院に8年間、県立病院に4年間の合計12年の勤務を
経てわかったことは、 大病院における医療には限界があるということです。 現在の日本の病院や医療システムでは、
各医師やスタッフが何とか患者さんの力になりたいと望んでいても、システムが事務的、非能動的に なっているために
実行に移せないことが多々あります。いろいろな矛盾や障害が発生し、到底医師1人の想いだけでは、どうしても
きめ細かく 1人1人の 患者さんに目を配り、すべての方に満足していただける医療を行うことは困難です。このような
問題と 矛盾を解消し、 自分の理想の 医療を提供するには、 自らのクリニックを開設し、 私と同じ想いをスタッフにも
共有してもらい、 患者さんに直接向き合うことがベストであると考え、当院を開院いたしました。
当院の基本理念としては、『正確な診断』 『適切な治療』  『十分な説明』の3項を考え、
これらのことは院長である私だけでなく、看護師はじめ従業員にも 実践できるように徹底させています。

現状は開院前に私が考えていた以上の患者さんの支持を得て、地域でも、一定の評価を得ているものと考えていますが、
まだまだ十分ではありません。恩師である兵庫医科大学耳鼻咽喉科阪上雅史教授のいうとおり、『夢を持って』
『理想の耳鼻咽喉科クリニックを目指して』 医療を行うために、 まだまだ、 努力が必要であると感じています

父、瀬尾摂が逝去して

 平成22年 10月、父、瀬尾摂が逝去いたしました。

瀬尾摂は、別項にあるように、大阪大学医学部を卒業後、瀬尾耳鼻咽喉科院長として、地域医療に邁進するだけでなく、
尼崎市医師会長、兵庫県医師会長、日本医師会理事、日本耳鼻咽喉科学会理事、兵庫県教育委員、等の要職を歴任し、
医学、医療、教育の各分野で社会に貢献しました。多忙を極めた父でしたが、私は息子として、 父から、『病人に正月はない』、
『医療は弱者のためにある』、『患者さんに区別はない』、『医師は一生勉強である』 等、 医師として、医療を行う人間として、
忘れてはならない多くのことを、学びました

多くの人に支持され、また、愛された父に比較すると、まだまだ私は浅学菲才で未熟極まりなく、 今でも、毎日、父に叱咤激励されている気がします。
また、生前の父へのご厚誼とご厚情を感謝いたします。

 

今後も、より良い医療を継続して安定的に供給できるようには、最新の医学を修得し、最新の医療技術を研鑽し、
それを実践すること不可欠であり、それこそが、私の責務と考えております。瀬尾クリニックが開院して10年になりますが、
新たに開院するつもりで、より一層の努力を行うよう強く決意を固めています。


医療法人瀬尾記念会瀬尾クリニック

理事長院長 瀬尾 達

瀬尾クリニック院長 瀬尾 達